フェンス 外構工事

ウッドフェンスで後悔した理由と対策方法|腐食・色あせ・虫害まで徹底解説

2024年9月4日

ウッドフェンスに後悔する人が多いのは「木の性質」を知らないから

ウッドフェンスは、外構の中でも根強い人気を誇る素材です。
自然の温もり、経年変化の味わい、どんな建物にもなじむ柔らかな印象――。
しかしその裏で、「数年で腐った/色が落ちた/反ってきた」と後悔する声が後を絶ちません。

原因の多くは「木材の性質を理解しないままデザインだけで選んだ」こと。
この記事では、施工現場で実際に起きた失敗例をもとに、ウッドフェンスのデメリットとその対策を、素材ごとにわかりやすく解説します。

当社のフェンス施工事例は以下の記事で紹介しています。

ウッドフェンスで後悔する人が多い「5大リスク」

ウッドフェンスの魅力は天然素材ならではの質感ですが、同時に木の弱点を抱えます。
以下の5つが、設置後に最も多く寄せられる「後悔」の要因です。

① 腐食・シロアリ

ウッドフェンス シロアリ

雨や湿気を吸い込んだ木材は、数年で腐朽菌が繁殖します。
特に柱や板の木口(断面)から水が入りやすく、下端が黒ずんでボロボロになるのが典型的な症状。さらに地面付近の湿気でシロアリ被害が起こることも。

対策方法

  • 地面に直接埋めない(支柱はアルミ・ステンレス製に)
  • 下端を地面から50〜80mm浮かせる
  • 木口には必ず防腐剤+シーラー処理
  • 定期的に「塗料で防水膜を維持」する

② 反り・割れ

木は生きています。湿度が変化すると繊維が伸び縮みし、板が反ったり割れたりします。特に西日や乾燥風が当たる場所では顕著で、設置直後でも板が浮いたり隙間が広がったりします。

特に西日や乾燥風が当たる場所では顕著で、設置直後でも板のねじれ・ビスの抜け・目地の拡大が起きやすくなります。

対策方法

  • 厚み20mm以上の板を使用
  • ビス止め位置を端から20mm以上離す
  • 幅100mmにつき隙間10〜15mm(目地率30〜40%)で通風を確保
  • 長さ1.8mを超える場合は、伸縮逃げ(ジョイント隙間)を設ける

③ 色あせ・銀化(グレー化)

ウッドフェンス 色褪せ

紫外線と雨に晒された木材は、2〜3年で色が抜けて灰色(銀化)していきます。ナチュラルな風合いが魅力と感じる方もいますが、ほとんどの人が「汚れて見える」と感じて後悔します。

対策方法

  • 屋外用のUVカット入り浸透型オイルを使用
  • 南向きなら年1回、北側は2年に1回の再塗装
  • 濃色系塗料は紫外線耐性が高い
  • メンテナンスが面倒なら木調アルミフェンスに切り替えも◎

④ 塗膜の剥がれ・ムラ

防水性を高めようとウレタンや造膜型塗料を使うと、2〜3年で塗膜が浮いてムラになります。塗り直しには研磨が必要で、コストも手間も跳ね上がる結果に。

対策方法

  • 「浸透型オイル」タイプを採用(剥がれにくい・重ね塗り可)
  • 再塗装時は軽く水洗い+乾燥でOK
  • 吹付ではなく刷毛塗りで均一に染み込ませる

⑤ 維持費と時間の負担

天然木は放置できない素材。外観の美しさを維持するには、少なくとも年1回の点検と再塗装が必要です。10年単位で見ると、素材費よりも維持費の方が高くなるケースも。

対策方法

  • 自分で塗るなら「春・秋の晴天日」を定期日に
  • 範囲が広ければ木調アルミ+植栽MIXでメンテ箇所を減らす
  • “DIYイベント化”して家族参加にするのも一案
  • メンテ負担を減らしたい方は、下の「代替おすすめ素材」も検討

塗料の選び方(用途別早見表)

ウッドフェンスの仕上がりと耐久性は、塗料の種類で大きく変わります。「どれを選んでも同じ」と思われがちですが、浸透型・造膜型・水性・油性など特性はさまざま。ここでは目的別に最適な塗料タイプを一覧で整理しました。

タイプ向いているケースメリット注意点
浸透型オイル木目を活かしたい/剥がれを避けたい重ね塗り可・ムラになりにくい色持ちは造膜より短い
造膜型(ウレタン)高い防水性を重視光沢と保護力が高い剥がれたら研磨必須、再塗装の手間大
水性アクリル臭い/環境配慮と作業性重視乾きが早く扱いやすい屋外耐久は油性よりやや短い
含浸タイプ保護塗料防腐・防虫も同時に対策防腐成分が内部に浸透下地乾燥が甘いと効きが落ちる

メンテナンス年次カレンダー(10年想定)

ウッドフェンスを長く美しく保つ秘訣は、「施工後の運用」にあります。下の表は、10年間を見据えたメンテナンスの目安をまとめたものです。どのタイミングで何をすれば良いかを把握しておけば、劣化を最小限に抑えられます。

時期作業目安時間ポイント
毎春表面洗浄・乾燥確認1〜2時間/10mカビ・藻を水洗い。乾燥後に状態チェック
毎秋ビス増し締め・反り点検1時間/10m端から20mm以上にビス、浮き板を早期補修
年1回浸透型オイル再塗装半日/10m南面優先。薄く2回塗りでムラ防止
3年目小口シーラー再処理1時間/10m木口吸水が劣化の起点。念入りに
5年目板の入替え(劣化部)半日部分更新で全体寿命を延命

腐らせない設計と施工ディテール

施工段階での工夫ひとつで、寿命は倍以上変わります。ここでは現場で実際に効果がある「長持ちディテール」を紹介します。

項目推奨仕様理由
支柱構造アルミ・ステンレス製支柱+木貼り仕上げ木部を地面から隔離
板の隙間10〜15mm(板幅100mmの場合)通風で乾燥・耐風アップ
フェンス下部地面から50〜80mm浮かせる雨水・湿気の滞留防止
金物ステンレス or 溶融亜鉛メッキ錆・ガルバ反応の防止
塗装タイミング施工前・施工後の2回塗り木口吸い込みを防止

樹種別の耐久性とメンテナンス比較

ウッドフェンスに使われる代表的な木材を比較すると、寿命・価格・メンテ周期が大きく異なります。「柔らかい=安い=劣化早い」「硬い=高い=長持ち」を基本として考えておきましょう。

樹種耐久性防腐・防虫メンテ周期10mあたりの目安費用備考
弱い年1回約20万円柔らかく加工しやすいが腐りやすい
レッドシダー普通2年約25万円香りと風合いが人気
イタウバ強い3年約30万円南米材、油分多く耐久性高い
ウリン◎◎非常に強い3〜5年約40万円水に沈むほど高密度、15年以上持つことも

    本記事の価格表記について

    • ※費用は10m相当の材料+標準施工の概算。高さ・目地率・柱本数・現場条件により上下します。
    • 正式な金額は現地確認後のお見積りにて確定いたします。

    後悔した人の“現場あるある”3選

    ケース1:支柱を木で施工 → 3年で根元崩壊

    地面に直接木を埋めた結果、1年目から黒ずみ→3年目で根元が折れる。
    → 対策:アルミ支柱+木貼り化粧構造に。

    ケース2:塗料をケチって1回塗り → 2年で色ムラ

    浸透型オイルを1度塗りで済ませた結果、南面だけ色が抜けてツートンに。
    → 対策:初回は2度塗り+UVカット必須。

    ケース3:全周囲ウッドにして圧迫感・維持負担倍増

    デザイン優先で家を囲ったが、日当たり悪化・再塗装地獄に。
    → 対策:道路面のみ木、他面はアルミ+植栽のセミクローズ化。

    天然木が合わない人におすすめの代替素材

    ウッドフェンスの質感は魅力的ですが、「腐りやすい」「メンテが大変」と感じてしまう方も多いでしょう。
    そんな方のために、近年では天然木の風合いを再現しつつ、耐久性とメンテナンス性を高めた素材が増えています。
    ここでは、現場でも採用が多い代表的な3タイプをご紹介します。

    木調アルミフェンス

    当社施工事例
    • アルミに木目シートを施したタイプ。
    • 見た目はウッド、耐久性は金属。
    • メンテ不要、10年以上色持ち。

    樹脂(人工木)フェンス

    当社施工事例
    • デッキ材でおなじみの素材。
    • 触り心地も近く、シロアリ・腐食なし。
    • 直射日光で若干の熱持ちあり。

    10年間の総コスト比較

    項目天然木(杉)木調アルミ
    初期費用(10m)約20万円約30万円
    メンテ塗装約10万円/10年(3回塗装)ほぼ不要
    経年劣化反り・色落ちあり安定
    手間多い少ない
    総コスト(概算)約30万円約30万円(維持費ほぼゼロ)

    👉 10年で並ぶ計算。「木の風合いを取るか、維持のラクさを取るか」が判断基準になります。

    本記事の価格表記について

    • 表示価格は福岡県北部エリア基準材料+標準施工の想定で記載しています。
    • 敷地条件(高さ・延長・柱ピッチ・地中障害・搬入経路 等)により±30%以上変動する場合があります。
    • 正式な金額は現地確認後のお見積りにて確定いたします。原材料の市況に応じて予告なく改定します。

    DIYか業者依頼か、判断ポイント

    時間・安全・耐久性のどれを優先するかで最適解は変わります。DIYは初期費用を抑えやすい一方、支柱の精度や防腐処理を誤ると“数年で傾く・腐る”リスクが上がります。逆に業者依頼は費用は上がるものの、構造精度・保証・工期の確実性が得られます。以下のポイントを踏まえ、ご自身に合う選択肢を30秒で判断しましょう。

    ポイント

    • 支柱の垂直精度・根巻き30〜40cmを確実に施工できる → DIY可
    • 電動工具・トルク管理・水平器が揃う → DIY可
    • 地中障害(配管/礫/転圧不足)のリスク説明を理解 → DIY可
    • 上記のいずれかに不安あり → 業者依頼が安全で結果的に低コスト
    代表 山田
    代表 山田

    …逆に業者依頼は費用は上がるものの、構造精度・施工保証・工期の確実性が得られます。

    5分でできる“高さと範囲”の簡易シミュレーション

    施工前にスマホでできる簡単チェック。「自宅に最適な高さ」と「必要な施工範囲」を家族と共有できます。

    1. メジャーと1.8mの棒(または脚立)を用意。
    2. 視線が気になる方向に立て、目線の高さからスマホで撮影。
    3. 画像上で1.2m/1.6m/1.8mのラインを比較して、どの高さで視線が切れるかを確認。

    チェックのコツ

    ● 視点は「道路の立位」「ウッドデッキの座位」「隣家2階の見下ろし」の3視点。
    ● 高くしすぎるほど費用も圧迫感も増加。必要最小限が正解です。

    境界・高さ・法的注意(トラブル未然防止)

    フェンスは自地内設置が原則。越境やメンテ通路不足は将来トラブルの火種になります。地域によっては高さ2m超で工作物の扱い・手続きが必要になる場合も。迷ったら自治体や専門業者に確認を。

    ウッドフェンスのよくある質問(FAQ)

    ウッドフェンスに関して、お客様からよくいただく質問をまとめました。

    Q1. ウッドフェンスは何年くらい持ちますか?

    使用する木材と環境により異なりますが、一般的な杉材で5〜8年、ハードウッド(ウリン・イタウバ)なら10〜15年が目安です。定期的な塗装と防腐処理を行えば、さらに長持ちします。

    Q2. 雨や湿気が多い地域でも大丈夫?

    湿気が多い地域(例:福岡・九州沿岸部)では、地面との接触を避けることが重要です。支柱をアルミ製にする・板を地面から5cm以上浮かせるなどの施工を行えば、耐久性を大きく改善できます。

    Q3. メンテナンスはどのくらいの頻度で必要?

    年1回の再塗装と、年2回の点検が理想です。特に南面や西面など直射日光が強い場所は劣化が早いため、早めのケアが推奨されます。

    Q4. 木調アルミフェンスと見た目の違いはありますか?

    近年の木調アルミは質感が非常に高く、2〜3m離れると天然木と見分けがつかないレベルです。ただし、手触りや経年変化の風合いは本物の木に軍配が上がります。

    Q5. DIYでも施工できますか?

    DIYも可能ですが、支柱の垂直精度や防腐処理が不十分だと、1〜2年で傾く・腐るリスクがあります。長期的に見れば、外構業者に依頼した方が結果的にコストを抑えられるケースが多いです。

    まとめ:素材の理解が“後悔ゼロ”への近道

    ウッドフェンスは、「自然の風合い×高メンテナンス性」という両刃の剣。きちんと素材を理解し、設計・施工・塗装・維持の4ステップを意識すれば、10年以上美しい姿を保つことも可能です。

    🌿 天然木は手がかかる。だが、手をかけた分だけ表情が深くなる。

    「我が家はどの素材・構造が最適?」という方は、現地確認+お見積り(完全無料)をご利用ください。日射・風向・視線方向まで考慮し、後悔のない一案をご提案します。

    以下の記事では様々なフェンスの種類を紹介しています。

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    この記事を書いた人

    ガーデンプランニングオフィス
    ONE LINE(ワンライン) 株式会社

    [業務内容]
    ●外構工事全般   ●エクステリア工事
    ●住宅リフォーム  ●オーダー家具
    ●造園工事     ●外壁塗装工事

    〒811-4147福岡県宗像市石丸1-6-27 1-G
    定休日:毎週木曜日・日曜日

    営業時間:9:00〜17:30
    電話番号:0940−62−6607  


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