ブロック塀 外構工事

ブロック塀の高さ制限|控え壁なしで安全に作る方法と基準をプロが解説

ブロック塀の高さ制限|控え壁なしで安全に作る方法と基準をプロが解説

「隣の家との境界にあるブロック塀、そろそろ古くなってきたけれど、作り直すとあの『控え壁(ひかえかべ)』が邪魔にならないかしら?」

「庭を広く使いたいから、控え壁を作らずに高い塀を立てたいんだけど、法律的に大丈夫?」

40代から60代のお施主様から特に多くいただくのが、こうした「ブロック塀の高さと安全性」に関するご相談です。長年住み慣れた大切なお住まいだからこそ、見た目の美しさはもちろん、地震への備えも万全にしたいですよね。

この記事では、外構のプロの視点から、ブロック塀の高さ制限のルールや、控え壁を作らずにスッキリ安全な塀を作るための解決策を、どこよりも分かりやすく解説します。

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建築基準法が定める5つのチェックポイント

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画像手前に出てるのが控え壁です。

お庭のプライバシーを守るブロック塀ですが、実は「ただ積めばいい」というわけではありません。地震などによる倒壊を防ぐため、建築基準法施行令(第62条の8)では細かなルールが定められています。

後から「基準違反だった」と後悔しないために、高さ以外の必須条件を確認しておきましょう。

1. 壁の「厚み」:高さによって必要な太さが変わる

塀を高くする場合、それだけ自重を支え、揺れに耐えるための「厚さ」が必要になります。

  • 高さ1.2m以下のとき: ブロックの厚みは10cm以上
  • 高さ1.2m〜2.2mのとき: ブロックの厚みは15cm以上

2m近い塀を作る場合は、スリムなブロックではなく、しっかりとした厚みのあるものを選ぶのが法律上のルールです。

2. 「鉄筋」の組み方:目に見えない強度の要

ブロックの中には補強用の鉄筋を格子状に張り巡らせます。これは高さに関わらず統一された基準です。

  • 使用する鉄筋: 直径9mm以上のものを使用すること。
  • 配筋の間隔: 縦・横ともに80cm以下のピッチで配置する必要があります。
  • 定着(つなぎ): 鉄筋の端は「カギ状」に折り曲げ、基礎や他の鉄筋にしっかり引っ掛けて固定させなければなりません。(※基礎に深く埋め込む等の条件で例外あり)

3. 「控え壁」:転倒を防ぐ支えの柱

1.2mを超える高さの塀を作る場合、壁と垂直に交わる「控え壁(補助壁)」の設置が義務付けられています。

  • 設置する場所: 塀の長さ3.4m以内ごとに1箇所。
  • サイズ: 塀の高さの5分の1以上の長さを、壁面から突き出させる必要があります。

4. 「基礎」のサイズ:地面の下の重要性

1.2mを超える塀の場合、土台となる基礎にも基準があります。

  • 基礎の丈(全体の高さ): 35cm以上
  • 根入れ(地中に埋める深さ): 30cm以上

意外と見落とされがちですが、地面の下にどれだけ深く入っているかが、倒れにくさを左右します。

安全な高さで「目隠し」を両立するコツ

「控え壁を立てたくない」「基準内で最大限プライバシーを守りたい」という方へ、具体的な対策をご紹介します。

ブロックは何段まで積める?

一般的なブロックは1段の高さが20cmです。そのため、控え壁が不要な「高さ1.2m以下」に抑えるなら、最大で6段が目安となります。 ただし、基礎の厚みが地上に出る場合などは5段程度に制限されることもあるため、設計時の計算には注意が必要です。

フェンスとの組み合わせが賢い選択

「1.2m(6段)では視線が防げない」という場合は、ブロックの上にフェンスを継ぎ足す方法がおすすめです。

  • 軽量化: 全体をブロックにするより頭重(かしらじゅう)にならず、耐震性が増します。
  • デザイン性: 木目調やスクリーンタイプなど、おしゃれな外観を作りやすいのもメリットです。

安全性を考慮し、フェンスを合わせても全体の高さを2.2m以内に収めるのが、現在の外構リフォームのスタンダードとなっています。

なぜこんなに厳しいの?知っておきたい「安全」の歴史

ブロック塀、倒壊、危険
亀裂が入ったブロック塀の放置は危険

「昔の塀には控え壁なんてなかったのに……」と思われるかもしれません。実は、ブロック塀の基準は大きな地震があるたびに見直され、厳しくなってきた歴史があります。

1981年の大きな改正

現在私たちが守っている「高さ1.2m超で控え壁必須」というルールは、1981年(昭和56年)に確立されました。それ以前に建てられた古い塀は、今の基準を満たしていない「既存不適格」の状態である可能性が高く、地震の際に倒壊するリスクが指摘されています。

2018年の震災を受けて

大阪府北部地震での倒壊事故をきっかけに、全国の自治体でブロック塀の点検と改修が強く推奨されるようになりました。万が一、自分の家の塀が倒れて誰かに怪我をさせてしまった場合、所有者の責任(工作物責任)が問われることになります。

「大切な家族や近所の方を守るためのルール」だと考えると、この厳しい基準も納得がいきますね。

「控え壁が邪魔!」を解決する3つのアイデア

「ルールは分かったけれど、どうしても控え壁は作りたくない……」という方へ。現代の外構技術なら、控え壁なしでプライバシーを守る方法はたくさんあります。

アイデア①:ブロック+フェンスの「ハイブリッド工法」

ブロック+フェンスの「ハイブリッド工法」、施工事例
当社施工事例:ブロック+フェンスの「ハイブリッド工法」

これが最も人気のある解決策です。 土台となるブロックを控え壁が不要な「1.2m以下(5〜6段)」に抑え、その上にアルミ製や樹脂製の目隠しフェンスを設置します

  • メリット: 足元がスッキリし、風通しも確保できます。総高さが2.2m以内であれば、法律をしっかり守りつつ、しっかり目隠しができます。
  • おすすめ: 木目調のフェンスを選べば、圧迫感がなく、お庭がグッとおしゃれになりますよ。

アイデア②:独立基礎の高尺フェンス

独立基礎の高尺フェンス、施工事例
当社施工事例:独立基礎の高尺フェンス

ブロック塀を積まず、地面にしっかりとしたコンクリートの基礎(独立基礎)を作り、そこから背の高いフェンスを立てる方法です

  • メリット: そもそも「ブロック塀」ではないため、ブロック塀特有の高さ制限や控え壁のルールに縛られません。
  • おすすめ: 狭い通路や、駐車スペースの横に目隠しを作りたい場合に最適です。

アイデア③:高強度ブロックや新素材の活用

どうしても「壁」の質感を大切にしたい場合は、内部にコンクリートをたっぷり流し込む「型枠ブロック」を使用したり、構造計算を行うことで、控え壁なしで高さを出せるケースもあります。

また、最近ではグランドアートウォール」のような、特殊な発泡素材を使った非常に軽量な塀も登場しています。これなら控え壁なしで2m以上の高さを出すことも可能です。

2025年、ルールが変わったって本当?

ブロック塀などの建築基準法を所管する国土交通省
建築基準法を所管する国土交通省

実は2025年4月から、建築基準法が大きく変わりました。

これまでは「4号特例」という制度により、一般的な木造住宅の外構などは比較的簡易的な手続きで済んでいました。しかし今後は、一定の高さ(2m超など)がある塀やフェンスを作る際、より厳格な審査や確認申請が必要になるケースが増えます

「昔と同じ感覚で頼んだら、後から違反だと言われた」なんてことにならないよう、慎重な判断が求められます。

我が家の塀は大丈夫?セルフチェックリスト

まずはご自身で、お庭の塀を確認してみてください。一つでも当てはまる場合は、お早めの点検をおすすめします。

  • [ ] 高さ: ブロックが7段以上(約1.4m以上)あるのに、控え壁がない。
  • [ ] 厚み: 塀を上から見て、厚みが10cm程度しかない(高い塀なら12〜15cm必要)。
  • [ ] ひび割れ: 縦や横に、ハガキが通るくらいの隙間がある。
  • [ ] 汚れ: 表面に白い粉(エフロレッセンス)が浮き出ている。
  • [ ] 傾き: 遠くから見たときに、なんとなく斜めになっている気がする。

もし不安を感じたら、無理に押したりせず、まずは専門家に見せてくださいね。

ブロック塀など、塀に関することなら専門店にご相談ください。

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気になる予算と補助金:賢くリフォームを進めるコツ

気になる予算と補助金:賢くリフォームを進めるコツ
ブロック塀の撤去には補助金の活用も視野に

「古い塀を新しくしたいけれど、費用が心配……」と悩まれるのは当然のことです。ここでは、検討の目安となる相場と、負担を減らすための大切な制度についてお話しします。

撤去にかかるコストの目安

古い塀を壊して処分するには、一般的に1平方メートルあたり5,000円〜10,000円程度の費用がかかります。 例えば、高さ1.2m・長さ10m(面積10平方メートル)の標準的な塀であれば、工事の準備費用や廃材の運搬代などを含めて、トータルで10万円〜15万円前後がひとつの目安になります。

※重機が入らない狭い場所や、手作業が必要な現場では少し割高になることもありますが、事前にお見積もりをすることで正確な金額がわかります。

自治体のサポート制度を見逃さないで!

地震対策を支援するため、多くの自治体(福岡県下の各市区町村など)では、危険なブロック塀を撤去するための補助金制度を設けています。

自治体によって内容は異なりますが、工事費の2分の1から3分の2(上限10万円〜40万円程度)を補助してもらえるケースが少なくありません。特に、お子さんの通学路に面している塀などは、手厚いサポートを受けられる可能性が高いです。

ここで一番注意していただきたいのが、「必ず工事を契約・着手する前に申請する」というルールです。先に壊してしまうと補助の対象外になってしまいますので、まずは私たちのような制度に詳しい業者へ、お見積もりと合わせてご相談ください。

ブロック塀の撤去、補助金について詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

ブロック塀,よくある質問

Q1. ブロック塀の高さはどうやって測るのが正解ですか?

原則として、「高い方の地面(地盤面)」から塀の天っぺんまでを測ります。道路よりお庭が高い場合は、お庭の地面からの高さになります。ブロック1段は約20cmですので、段数でアタリをつけることもできますが、正確にはメジャーで測る必要があります。

Q2. 控え壁を自分の敷地ではなく、道路側に出してもいいですか?

残念ながら、控え壁は「構造物の一部」ですので、境界線を越えて設置することはできません。必ずご自身の敷地内に収める必要があります。これが、狭小地で控え壁が敬遠される最大の理由です。

Q3. 1.2m以下のブロック塀なら、鉄筋はいらないのでしょうか?

いいえ、高さに関わらず鉄筋は必須です。建築基準法では、縦横に80cm以下の間隔で鉄筋を入れるよう定められています。鉄筋がない「無筋ブロック塀」は、非常に崩れやすく大変危険です。

Q4. 既存の塀を2段削って、その上にフェンスを乗せることはできますか?

「カット」して高さを下げることは可能ですが、古い塀だと内部の鉄筋が錆びていたり、不足していたりすることがあります。せっかくフェンスを新しくしても、土台が崩れては意味がありませんので、プロによる診断を受けた上で判断することをおすすめします。

Q5. フェンスを高くすると、台風で倒れないか心配です。

風の影響を受けやすい「目隠しタイプ」のフェンスを設置する場合、基礎を通常より大きくしたり、強度の高い柱(耐風圧強度40m/s以上など)を選んだりといった対策をいたします。お客様のお住まいの地域の風の強さに合わせて、最適なプランをご提案します。

まとめ:安心で美しい外構周りに

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安心で美しい外構周りに

ブロック塀の悩みは、単に「高さをどうするか」だけではありません。家族の安全、隣人への配慮、そして日々の暮らしの心地よさ。そのすべてをバランスよく整えるのが、私たち外構のプロの仕事です。

  • 「控え壁をなくしたいけれど、どうすればいい?」
  • 「補助金が使えるか調べてほしい」
  • 「今の塀が安全か、一度見てほしい」

どんな些細なことでも構いません。地元に根ざした私たちに、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の暮らしに寄り添い、一番いい解決策を一緒に考えさせていただきます。

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✅ 「古いブロック塀、地震が来たら倒れないか心配…」
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➡ 今すぐ具体的な計画がなくても大丈夫です。 まずは今の塀が安全基準を満たしているか、プロの目でしっかり診断いたします。 お客様の敷地に合わせ、控え壁なしでもスッキリ安全に仕上がる最適なプランをご提案します。

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この記事を書いた人

ガーデンプランニングオフィス
ONE LINE(ワンライン) 株式会社

[業務内容]
●外構工事全般   ●エクステリア工事
●住宅リフォーム  ●オーダー家具
●造園工事     ●外壁塗装工事

〒811-4147福岡県宗像市石丸1-6-27 1-G
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